日本時間の今朝5時から開催されたウェブキャストで明らかになったルミナー・テクノロジーズの最新情報は前に書いたとおり特に目新しい情報はなく、既に公表済みの事実を改めてまとめたような内容でした。しかし第1四半期の実績はこれまでの計画どおり極めて順調に進んでいることが明らかになり、将来への期待はますます高まるばかりです。一方株価は相変わらず悲惨な状況で、昨日も5%ほど下げてわたしのポートフォリオの価値をどんどん目減りさせていってくれていますが、企業のビジネスの実態とかけ離れた株価の動きは全くもって一切問題ないので今後もルミナーの未来に賭けたひとりとして見守っていきたいと思います。
発表内容のまとめ
SECに提出されたレポートから拾い出してみるとおおむね次のような内容になります。
まずはCEOオースティン・ラッセルの発言を引用。
これまで主要製品、営業、生産、財務の各目標を達成し、実行することに注力してきました。これによりルミナーは、技術、製品、および市場のリーダーとしての地位を拡大し続けているため、これまでの計画を達成または上回ることが可能になっています
– CEO Austin Russell Luminartech.com
ビジネスの進展
目新しい内容としてはCelesticaとFabrinetとのパートナーシップについて触れています。
SelesticaはカナダのトロントにあるEMS(電子機器製造受託サービス)企業。従業員18,000人以上、年間売上高6000億円を超える上場企業(NYSE)です。
Fabrinetのほうはタイのバンコクから始まったEMSで、アメリカのハードディスクメーカー、シーゲイト・テクノロジーのファウンダーの一人であるトム・ミッチェルがCEO時代にタイの生産工場を視察して以降、ハイレベルのEMSの需要に目をつけて創業したとのこと。ファブリネットの拠点はもちろん北米にも、そして小さいながら日本にもオフィスが置かれています。
最初のIris製品はセレスティカのメキシコ工場にあるルミナー専用ラインで生産されたということで非常に順調に進んでいるみたいですね。両社とも量産を担当するにふさわしい企業であり、今後増加し続ける受注を難なくこなしていくことでしょう。
その他の発表(言及)はゼンセアクト(ボルボ)、SAIC、そしてその後付け加えられたエアバスとポニーとのパートナーシップについてでした。各パートナーまたは顧客についての生産面、ソフトウェア開発、営業またはマーケティング的側面、いずれも当初の計画を上回る順調な進捗であるということです。
決算内容
第1四半期の売上は530万ドルでした。2021年通期では2500万ドルから3000万ドルの売上を見込むということ。
以上。その他の情報は読む必要もなし!
今後の展望
ビジネスの規模が小さすぎて決算の数値的には何も見るべきところはないですね。計画を上回る進捗ということで全て良しと言えるのではないでしょうか。
株価の方はこの決算内容を踏まえてどう動くのか正直全くわかりませんし詳しく予想しようとも思いませんが、まだ当面は軟調傾向が続くのではないかと思います。ヘッジファンドの一時的な空売りについては、これはどうしようもない外部要因です。バフェット氏が言うように、決していいとは思っていないがヘッジファンドにお金が集まり、大きな影響力を持っている事実は受け入れなければならない、ということですね。
日米の掲示板を見ると「明日は大きく動く!」「上がってくれ!」という投資家の熱い願いが相変わらずたくさん書き記されていますけども、ルミナー・テクノロジーズは始まったばかりのベンチャーです。今年の計画が完璧に進んだとして売上はたったの30億円台レベル。ここから100倍規模に拡大してこそルミナーの成功が見えるというものでしょう。ビジネスレポート、決算内容に特別目新しい情報はありませんでしたが、ここまで確実に歩みを進めてきたことを考えると3年後、5年後が本当に楽しみです。連日の下落で資産価値が毎日何十万円と目減りしていても、LAZRの未来を考えるとワクワクしかありませんね。ここはベンチャーキャピタリストになった気分で大きく構えて見守りましょう。