裁判やいくつかの企業とのオファーのやりとりで忙しく、長らく記事を書いておりませんでしたので、久しぶりにこの話題に少し触れておきたいと思います。
長い長い遅れの後、イライラ、ワクワクしながら待っていたユーザーへと届けられることになったボルボEX90。残念ながら日本のユーザーはどんなに欲しくても数ヶ月待たされることになりますが、YouTubeには最新のレビューがどんどん出てくるようになり、目にする機会が増えていますね。
たとえばこれなんかいかがでしょうか。車好きなら知らない人はいないカーグラフィックのYouTubeチャンネルCGオンエアの取材です。※ちなみにわたしはずっとル・ボラン派
「安楽」という表現には若干違和感がありますが、この動画の中ではEX90について「市場最も静かで安楽なボルボ」と評価しています。もちろん市販車で初めて標準搭載されたルミナーのLiDARシステム「Iris」についてもしっかり取材が入っており、ボルボが重視する安全性に焦点を当てる内容です。ずらりと並んだEX90にインストールされたたくさんのIrisを見ると、まるで我が子が巣立っていく様子を眺めるようでとても感慨深いと思うのはわたしだけでしょうか。
ジム・ローワン、オースティンにも配達
数日前の情報でいまさらと思われるかもしれませんが、こちらの動画も注目を集めましたね。
ボルボのCEOジム・ローワンが自らオースティン・ラッセルのもとにEX90をお届けするという、何とも心憎い演出がなされています。特に目新しいことは話していませんけども、参考までにオースティンの説明を一通りここに書いておきましょう。
EX90での最初の走行は信じられないほど素晴らしいものでした。これまでにもテスト車両を運転したことはありましたが、実際に量産車を体験できたのは今回が初めてです。本当に驚きましたね。業界の他の様々なEVを数多く運転してきましたが、この車は他の車とは一線を画すものです。新時代の幕開けを告げるものです。
フロントにはLuminarのLidarが見えます。ここにある車両は、段階的にあらゆる検証を実施してきたものです。8年を経てこの技術が量産に入り、このテクノロジーを搭載した初のグローバル量産車が道路を走るようになりました。ボルボはこの分野で長らくリードを続けてきましたが、ついに消費者の手に渡り、道を走るようになったのです。
ほぼ10年に及ぶ共同作業の集大積として、このLidar技術を量産車に搭載するのを見るのは素晴らしいことです。業界をR&Dの段階から脱却させ、ついに消費者の手に、実世界にもたらすことができました。ボルボはこの分野をリードしており、過去の数十年で他の画期的な最新の安全発明で行ってきたように、一緒に世界を変えていく大きな機会です。
まさに、次世代のLidar技術で業界をリードすることで、再びそれを実現しようとしています。ボルボを素晴らしいパートナーとして迎えられて本当にうれしく思います。今後も彼らと共にイノベーションを続けていくことを楽しみにしています。
という感じで、重ねて言いますが特別新しいことは何もないものの、初のグローバル量産車に搭載された自社製品を見るのは非常にうれしかったことでしょうね。少なくとも、ボルボが今後のLiDAR採用についてルミナーとの関係性を曖昧にしたい状況なら、わざわざCEOが運転してオースティンのところに届けるような映像にはしていなかったであろうことは容易に想像できます。
EX90が受注を開始してすぐに、かなり多めに見積もったはずの初期の予約数を大幅に超える受注が入ったため一旦予約受付を中止するという事態もありましたが、結果的に生産はかなり遅れ、現時点でもドアパネル、ヘッドライトなどのパーツが不足して生産数が伸びていないと聞いています。また予約した顧客も納車予定が何度も延期になった結果、BMWやKIA、Lucidなど同じ3列シートのある代替製品に乗り換えたという話もたくさん出てきています。このような事情が今後どのようにボルボとルミナー両社のセールスに影響してくるのか、少し様子を見る必要がありそうです。
裁判の状況
最後に個人的なお話。会社に対する訴訟の行方は、もうやる前からわかっていましたが井上尚弥(わたしの弁護士先生)が喧嘩自慢の中学生(相手の弁護士)を相手にするような一方的な展開で、1ラウンド目1発目の軽いジャブを含めすべてのパンチでダウンを奪い、最初とんでもなくオラついていた相手側のものすごくガラの悪い弁護士も「まだ息してるの?」というぐらいわかりやすく戦意喪失していくのでした。
いろんな友達から録音があるなら聞きたいと頼まれたのですが、録音は禁止されていますので、やりとりを一部始終詳細にメモして録音したのと変わらないぐらい迫力のある記録を文書にまとめてあります。こちらは裁判後の祝勝会でお披露目予定。早ければ11月頃終了、長引けば来年夏頃までの戦いです。
追加:今回の裁判にあたり非常に面白いことがありました。というのも、ほぼ同時期に親友(外国人)が世界的大企業の取締役(超有名人)を相手取って海外の仕事の報酬について
「最初の契約どおり◯万円払え、そうでないなら会社を相手取って裁判し、あなたのパワハラについて映像を根拠に関係各所に相談、場合によっては記者会見までする」
という交渉を始めたんですが、その請求額「◯万円(もちろん一桁ではない)」が偶然にもわたしの裁判の請求額とほぼ同額、たったの数百円違いだったんです。友達の方は一足先に個人間で和解し(向こうが散々弁護士を通じて言い訳を並べ立てた後)、全額振り込ませることに成功したんですね。まあその有名な人物というのがとにかく業界では悪評が高く、パワハラや下請けいじめで有名だったため、友達は日本人は気が優しいから争うのは難しいだろう、ここで自分が食い止めるために立ち上がらなければ、と思ったそうです。
その仕事を請け負ってくれた弁護士先生からの紹介の紹介で「宇宙一強い先生」として紹介された弁護士先生と知り合い、今に至ります。わたしが回収できるかどうかはまだ何とも言えませんがすごい偶然ってあるものなんですね~。