全くもってどうでもいい個人的な話なのですが、今年早々に前職を退職して、4月に前職の会社を相手取って地裁に訴訟手続を行い、6月から始まる裁判とその後に向けて手元にある膨大な資料をまとめながら準備を進めてきました。弁護士の友人から専門分野の弁護士を紹介してもらい、さらにその弁護士から「お住まいのところから近くにいる最強の弁護士をご紹介しましょう」ということで紹介を受けて相談、先生は「ちょっとこの種の企業としては考えられないぐらい悪質な会社ですね、いろいろ手は打ってみましたがもう裁判したほうがいいですよ、本来は強硬手段を取るより和解するんですがこの社長さんではどうにもなりません」ということで裁判に至りました。まさか訴えられるとは思っていなかったはずなので今頃眠れないほどビビっていると思います。

わたしは社内でどちらかというと一番優遇されてきたほどで、好きなように好きな仕事をさせてもらって恵まれていたことに間違いないのですが、親から子へ事業承継された途端にそれまで社会人経験がほぼなかった新社長(息子)は単位の大きなお金に狂ってしまったようで、毎月わずか数十万円だった法人カードの利用額はたちまち数百万に膨れ上がり、どこの誰かわからないような怪しげな芸能人?や夜の店の人達を会社に引き込むようになって、歴史があり品があった社内の雰囲気が一気におかしくなってしまいました。40代後半にもかかわらず、「夜は嫁と飲みながら延々ゲームするのにハマってて気づいたら朝、すぐには起きられない」と社内で公言し、朝は出社しないだけでなく連絡もろくに取れません。違法薬物の噂が出てきてからは顔つきもかなり変わり、どんどん人相が悪くなっていきました。

それまではパートさんも含め全社員がとてもいい人たちばかりで毎日気持ちよく仕事ができたのに、いよいよ社長がほとんど会社にも来ない状況になり、もはや日々どこでなにをしているかわかりません。毎週のように桁外れのお金を自分の銀行口座に振り込ませていたので経理と大喧嘩するようになってから余計に会社を避けるようになり、決算処理の一番忙しいでさえ一週間会社に来ず、内容を聞きにも来ませんでした。土曜日の夕方電話がかかってきて、「明日(日曜日なのに)銀行に行く用事ができたので代わりに遠方に出張お願いします、行けばわかるんでどこどこへ何時に行ってください」というような依頼が増えてきました。お客さんからは「あれ、社長はまた来てないの?ったく何回言ったらわかんのよ、約束した時間に本人に来るように言ってくれない?本音言うとさ、社長どうでもいいからストックさんに担当してほしいんだけどどうかな?」こんな恥ずかしいこと、本人に言えませんよね。

とにかく、社長が全ての仕事を意図せず妨害して何もまともに進まないのです。お客さんと出張先で会うことになっていたのに、誰かからお客さんの電話番号を聞き出し勝手に連絡を取って日時を変更、その時は同僚が「ストックさんのアポを勝手に変えるのはまずいんじゃないですか?ストックさんに事前に連絡しました?」と言ってくれたそうなのですが「オレ、社長なんだけど?オレの都合に合わせて日を変えることの何が悪いの?」と答えたそうで、製造部門で一番重要なポジションにいたその同僚は気の毒なことにこの件のすぐ後に解雇されました。他にも遠方から来社されるお客さんと駅で待ち合わせしていたのに寝坊して来ない、挙句の果てには「現地まで直行するので先行っといてください、ちなみに今現金って持ってますか?貸してほしいんですけど」。

今年2月には喉から手が出るほど欲しかった海外の有名メーカーとの重要な商談があり、1月半ばに最終製品のサンプルを出荷する約束だったのですが、生産現場への出張の段取りをしている最中に「すみませんがあれ、もうやめてもらっていいんで」と言い渡されて過去最大級の商談がご破産に。「やめますんで、ではすまないのでメーカーの方々には謝罪が必要ですけどどうしますか?こんな納期直前で向こうも発表の予定が決まってますし、代替手段も考えてあげないと困ると思いますよ」、「そのあたりは適当にやっといてください」、「適当にとは?」というやりとりを1時間ほどしていましたら、バッと手のひらをこちらに向けて「これ以上の話はやめてください、もう話しはここで終わりです。まだしつこく言うならクビにしますよ

後日、何の前置きもなく休日中に「退職勧奨」と書かれた離職票が自宅に送られてきました。

決して泣き言をここで言いたかったわけではありません。もはやこの経営者と関わっていてはいけないと思い始めてから、今年中または遅くても来年にはしれっと退職し、転職するか状況次第ではずっと頼まれ続けてきた実家の家業を承継するつもりでした。しかし最近この手の話を本当によく聞くようになっています。こうやって企業が衰退していくのは円安のせいですか?岸田政権のせいですか?お金を貸さない銀行が悪い?財務省に責任があるのでしょうか、日本が落ちぶれているからでしょうか?贅沢な生活に慣れきってしまい、仕事に打ち込まず社員や取引先のことを考えない経営者が原因です。社長、おまえのせいだよ。

ということで、わたしは大した額でもない退職金(正直退職金はいくらでも良かった)を受け取ったらさっさと静かに辞めるつもりにしていたのですが、物腰柔らかな弁護士先生の超・超・超絶強気な提案により相当高額の金銭を求めて提訴に踏み切りました。書面に書いてある金額を見て思わず「えっ・・・、この金額請求するんですか?先生ほんとに?」と笑いながら言ったところ「うんそうだね、アハハ、資料も相当揃えてくれてるからもうストックさんのやることはない、で向こうがダラダラやるつもりならもっと取れるからまぁ頑張りましょうか」と言うことで腕の良いパイロットの飛行機に乗ったような安心感に包まれて日々を過ごしております。

「あの社長が逮捕されてくれるなら応援します」と言って社内から追加資料を片っ端から写真撮影&コピーして送ってくれた元同僚の皆さん(わたしの退職後、数人が一気に退職)、証拠書類まとめるのがストレスだわーと言ってたらお酒をたくさん送ってくれた友達、「裁判するべき。あたりまえ」と背中を押してくれた妻、取引が継続しているにもかかわらず「こっちのことは気にしなくていいから訴えたほうがいい、取引がなくなっても誰もあなたのことを悪く思わないから」と励ましてくれた元取引先の皆様に感謝です。

裁判が終わって金銭の受領が済んだら、◯◯に不正の書類一式を送りつけ、◯◯に違法な◯◯をやっている疑いがあると告発し、◯◯署に不正処理の証拠一式を送って社長の逮捕をみんなで楽しみに待ちたいと思っています。

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