今週末の米国株式市場はわたしにとっては非常に気持ちの良い終わり方でした。ハイテク株が圧倒的に多いため、赤、赤、赤とひたすら下落を繰り返し毎日何千ドルと目減りしていくのはいくら耐性があるからと言っても気分の良いものではありませんね。といっても毎日株価を見るわけでもありませんし、やれ決算だ、テーパリングだ、インフレだとか買った後は全く気にしないので株価に一喜一憂することはほぼありませんが。参考までに、基本的なポートフォリオの管理は日米ヤフーファイナンス両方で行っているのですが、アメリカの方では全資産をロット単位でこまかく管理する一方、日本のヤフーファイナンスではルミナーなど数字が歪む銘柄を「外れ値」とみなしあえてゼロ株で登録することで日々のボラティリティに必要以上に影響されないようにしています。
さて、ルミナーが発表したQ2のアップデートについて深く深く読み解くうちに今更ながら意外な事実がわかりましたので、考察しつつ記事を仕上げていきたいと思います。毎日含み損にため息をつき、もしかすると「やっぱりルミナーはだめなんじゃないか?なにか進展はないものか」「いったいどこまで下がるの?」と心配されているホルダーの皆様、この記事は読んでおいて損はないと思いますよ、おそらく日本でも海外でも誰もどこにも書いていない内容ですが(どこかで見つけられたら教えて下さい)、信じるか信じないかは皆さん次第です。
Q2ビジネスアップデート動画を振り返る
では、まずこの動画から見てみましょう。既に見られた方、長々見るよりまとめを知りたいという方は飛ばしていただいて結構です。
このサマリーともいえるアップデート動画は四半期終了ごとに次の四半期に向けてリリースされており、Q1では視聴数が5.7万回、Q2が15万回、Q3が今日の時点で20万回と回を追うごとに増加、間違いなく注目が集まりつつあるのがわかります。この手の技術系の会社の情報なんて上場企業とはいえ普通誰も見に来ないものなのですが、個人投資家からのアクセスが増えているものと考えられます。そして最初は「こんな漠然とした内容の情報いります?」と思ったもののよく見てみると非常に示唆に富んでいるのです。これがたまたまなのか、またはルミナーが意図的に織り込んだものかはなんとも言えませんが、仮に意図的だとすると今後の見方に大きな影響を与えます。
ミュンヘンにオフィスが存在するわけとは?
このYouTube動画を調べてみて2つの疑問が生じました。なぜミュンヘンにオフィスがあるのか?このテストトラックはいったいどこなのか?いずれの疑問も、どこかのメーカーと何らかの関係があるのでは?というところから生じたものです。
まずはオフィスの方から調べてみましょう。意外にもGoogle Mapsで「Luminar」を検索すると、「Luminar GmbH」が見つかりました。
※GmbH(ゲーエムベーハー)とはドイツの有限会社で、日本の有限会社の元になった法人形態です。ドイツではほとんどの法人はこのGmbHなのですが、日本でいうところの譲渡制限のように有限会社では株式の譲渡に公正証書の発行が必要で株式を市場で流通させられないため上場時に法人格をAGに変更します。
地図を大きく拡大してみましょう。
これを見てもまだわからないはずです。もっと拡大してみると、ん???なななんと
BMW Back2Code Campusとは
BMWは外部に発注していたシステム開発を効率よく内製化するため戦略的イニシアチブとしてBack2Codeをモットーとして掲げています。もちろんこのオフィスでADASや自律運転についてのソリューション開発も進められています。自律運転については開発拠点がここでは小さすぎるため、実際の拠点はここからBAB9でさらに北へ向かい、BAB99と92を経由して20分ほど走ったウンターシュライスハイムにあるBMW Autonomous Driving Campusです。
Back2Codeを推進することでBMW社内のソフトウェアエンジニアリングを向上させ、現在の課題に対処し未来に向けた新しいテクノロジーを今よりも速いスピードで実現する、これが狙いということになります。
上の画像にはLuminar GmbH、Back2Code Campusが入居するオフィスしか写っていませんが、実はこの街はBMWのディーラーや関連オフィスがたくさんある、いわゆるBMW村なのです。そもそもバイエルン州最大の都市であるここミュンヘンこそBMWの本社がある本拠地となります。
いかがでしょうか?なぜLuminarはBMWの拠点があるミュンヘンに、そしてBMWの一開発拠点と同じ場所にオフィスを設けたのでしょうか?推測でしかありませんがルミナーのLiDARとBMWの関係性が単なるひとつのテスト先に過ぎないというにはあまりにもできすぎた事実です。
テストコースはどこにあるのか?
こちらの方はかなり難易度が高い情報です。結論から言えば、今回動画で発表されたレクサスの車両が自動ブレーキをかけているテストトラックはミュンヘンのLuminarオフィスからBAB9(オートバーン9)を車で北へ1時間半ほど走ったドナウ川流域の都市インゴルシュタット郊外にあります。
インゴルシュタットと言えば?そうVWグループのアウディが本社とファクトリーを構える本拠地なのです。そういえばご存じの方もいらっしゃると思いますが、2018年12月にルミナーとアウディはLiDARの開発でパートナーシップを締結しているのですよね。既にEPA(ユーロネクスト)に上場するフランスのValeoがAudi A8にLiDARを供給しているのですが・・・。
ずっとアウディに乗ってきたわたしとしては他のモデルで自律運転が実現(個人でA8には乗らないでしょうし)した際はぜひ我が家にも導入したいものですが、引き続きValeo製品を採用するのか、または最初に提携したルミナーを使うことになるのか、そして親会社のVWはどうなるのかなど興味が尽きないところです。
ひょっとしてアウディに採用→VWでも採用→ポルシェやベントレーに搭載などVWグループで次々扱われることになったら、など夢や希望がありますよね。ポルシェに自律運転は向かないと思われる方もあるかもしれませんが、パナメーラ、カイエンやマカンのような車種では歓迎されるように思います。
ということで注意深い調査に基づく興味深い情報の前編をお届けしました。またまた長くなったので次回に続きます。
[…] →ルミナーについて新事実発見? […]
[…] 前回もご紹介したとおりインゴルシュタットにあるルミナーGmbHのテストコースでルミナーのHydraが搭載されたレクサスRXのAEB(緊急時自動ブレーキ)テストをしているところなのですが、アウディA5やテスラ・モデルXも登場していてなにやら意味ありげな展開です。 […]
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