まあこうなるとは思っていましたがやっぱりそうなりましたか。

キャシー・ウッドARKは2020年春から約1年にかけて買い続けてきたQQやWeChatで有名なテンセントTCEHY)、そしてこちらも2020年から買い進めていた不動産仲介ブローカーのKEホールディングスBEKE)の株を次々に売却し、中国株のポジションを大きく縮小しました。両社ともここ数日間のうちにかなりの出来高を伴って大幅下落しており、特にKEホールディングスは1ヶ月で50ドル台から半分以下の24ドルまで急降下というまさに大暴落となっています。結果、ARKでテンセントは多少儲かったもののKEホールディングスの方はかなり大きく損切りした形になった模様ですが、勇気ある撤退はここ数日の落ち込みを考えただけでも大正解でした。

こちらがテンセント。しばらくじわじわ切り下がってきたがついに急降下
こちらはKEホールディングスで、やはりほぼ一直線に暴落。

これまでわたしは中国企業への投資は一切しないと何度も書いてきました。中国政府、いや共産党の意向で簡単に規制ができたり企業が食われたり潰されたりととにかくリスクが大きすぎるということが理由で、投資家個人の能力がとても及ばない要因ですべてを失うリスクがあると思うからです。

実は上海を中心に動いていたとき、それはそれは多くのビジネスマンがいろんな商談や相談を持ち込んできた時期があって、日本人の有名なIT企業経営者の紹介でテンセントに接触したことがありました。しかしその時も中国政府の影響がリスクだということで結局ビジネスにはつながりませんでした。今思えばリスクマネジメントはしておくべきですね。

ARKは超一流の目利きを自認するだけあってさすがです、今年の2月に全運用資産の8%だった中国企業向けの投資は現在0.3%台にまで縮小しており、ARKWの方もそこまでではないものの9%から3.8%まで減少しています。ARKKの資産は一時大きく目減りして投資家の流出も続いていましたが現在は5月の底値から脱出して20%以上の上昇となっており、その間も下落が続いていた中国株の売却はしっかりと資産の増加に寄与していますね。

中国市場への警戒については「不確実性」が最も大きな理由とされていますが当然のことだと思います。ですが中国の不確実性はこんなものではないはず。これからもっと当局の締め付けが容赦なく行われ、壊滅的な下落が起こる可能性が依然残されています。中国政府は自国の企業が大きく強くなるメリットよりも共産党の権威を脅かす危険性をデメリットとする政策へと明らかに転換しています。

中国経済、特に金融システムは、不動産セクターに適用された前例のない引き締め措置により、今後数ヶ月で重大なリスクに直面すると考えている

Reuters

中国企業への投資を行っておられる方は今後の方針を見直す時期かもしれませんし、現在投資を検討中の方はより慎重に検討されるべきかと思います。あなたの大切なお金、中国共産党に運命を握られても大丈夫ですか?

コロナ直前のクリスマスに上海で。このモエのネクターのあと死ぬほど飲まされた

ちなみにわたし、中国企業へ投資はしませんが中国が嫌いではありません。コロナの影響さえなくなれば久しぶりに上海を訪れてみようかなとも考えているところです。

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