2日前に突然飛び込んできたニュースでおそらくルミナー・テクノロジーズに投資する人々は多少ウキウキしたに違いありません。しかしこのニュースにも関わらずルミナー株は続落しており、あまりたいした材料ではなかったのかと気落ちする人もいることでしょう。

Pony.aiは2016年にカリフォルニアのシリコンバレーで設立されたロボタクシーのベンチャーです。と言っても経営陣はみんな北京のエリート校・清華大学と関連のある中国人で、そこだけが妙に引っかかります。Pony.aiは自動運転に関して当初ヒュンダイと、そしてLiDARなどのセンシング技術はオン・セミコンダクターと提携していたはずですが、いつの間にかトヨタから4億ドルもの資金調達を成功させテスト車両も調達、LiDARについてはルミナーと提携することになったということで、パートナーの選定は紆余曲折あったのかと思われます。実際、以前に提携を発表する文書の中で「コラボレーションについては慎重を期している」という気になる文言があり、わたしもアレ?提携してからこれを言うのかと少し不思議に思っていました。

Pony.aiの自律走行技術については下記のYouTube動画で確認できます。

マルチセンサーフュージョンテクノロジーという言葉からして、複合的なセンサー技術を融合させて自動運転を実現させていることがわかりますが、フルスタックシステムを提供できるルミナーこそ自社の完全自動運転サービスに最もふさわしいという判断だったのでしょう。この判断、大正解!と思いたいです。

次に、実際にPony.aiのロボタクシーテスト車両が市街地を走行している映像があります。

めちゃくちゃややこしい中国の街で、人やバイクや車を巧みに避けながら問題なく走行している様子が映し出されています。正直こういう映像を捏造してしまうのが中国系企業なので心配なのですが、そこはトヨタの技術者たちがしっかり確認していることでしょう。既に中国やアメリカの5都市において200台もの車両を保有しており、自律走行で500万キロもの走行実績、22万回のライドを積んでいるということ。Pony.aiの未来についてはなんとも言えませんが、やはり信頼を勝ち取ったルミナーは素晴らしい。

ということでオースティン・ラッセルさん、しっかりと実績を重ねて頼もしいですね。株価は相変わらずパッとしませんが(昨日は大きな下げから反発したものの)、将来に向けて楽しみな材料がまたひとつ増えました。

Pony.ai(英語)

オン・セミコンダクター(日本語)

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